玄関前などに設置する屋外用の補助手すりの施工方法を解説します。
この手すりはDIYでやる場合は、取り付け自体はそこまで難しくはありませんが、
結構道具が必要ですので、それを揃えるのが一番難しいかもしれません。
今回はLIXILの「グリップライン」という手すりの取り付け方を紹介します。
取り付けの流れは以下の通り。
1、柱の位置出し
2、コア抜き
3、柱立て
4、ビーム(笠木)の取り付け
5、コンクリートの天端(てんば)仕上げ
6、完成
手すりの取り付け方も色々あるのですが、今回は地面にコア抜きをして立てる施工方法です。
それでは、以下取り付け方の解説です。
柱の位置出し
取り付けをする場所は玄関前の階段。
柱を埋め込む方式で取り付けをします。
一番初めに柱を立てる位置を決めます。
今回は柱が2本だけなので、2本分の位置を鉛筆で書き出します。
この位置決めはあまり外側にしないようにしましょう。
外側にやりすぎると、使っているうちにコンクリートが壊れてしまう可能性があります。
コア抜きをする
鉛筆で印を付けた、柱を立てる位置にコア抜きをします。
マキタのコアドリル
付けているコアの刃は65mmのサイズです。
今回コア抜きするところはコンクリートですが、タイルでも普通に抜けます。
タイルへのコア抜きの場合は以下のページを参照して下さい。
→タイルへのコア抜き
コア抜き開始
使っているコアドリルは湿式ですので、ホースをコアに繋いで、
水を出しながらコア抜きをして行きます。
手すりの柱立て
コア抜きが終わったら柱立てをします。
ちなみに今回の手すりの取り付けに使用する材料は以下。
埋め込み柱×2本
トップストレートブラケット×2個
ビーム1200mm×1本
端部Rキャップ×2個
柱を立てるその前に柱にトップストレートブラケットを取り付けます。
トップストレートブラケットを取り付けたら、
釘(125mmくらい)を柱のレベル穴へ差します。
釘の頭をあらかじめ切断しておきましょう。
柱立て開始
私はいつも空練りのモルタルを使って取り付けをしていますので、
今回もその方法で紹介します。
砂3、セメント1、水無しで空練りのモルタルを作ります。
空練りのモルタルを入れて・・・
鉄のフラットバーなどで突き固めます。
およそ、3㎝くらいのところまで空練りのモルタルを入れて突き固めます。
柱の根本を持っても動かなくなるくらい固まればOK。
後は柱周りを掃除して、水を加えておきます。
これで1本目の柱立てが完了しました。
2本目の柱も同じように立てれば柱立ては終了です。
この状態で1日~2日程度放置してしっかりと柱を固めておきましょう。
ビーム(笠木)の取り付け
柱がしっかり固まったら次はビーム(笠木)の取り付けです。
手すりの上の部分のことをビームといいます。
メーカーによって呼び方が笠木だったりビームだったりしますが、
グリップラインではビームと呼ぶようです。
必要な寸法を測ります。
柱の芯から約20㎝出したところを端部Rキャップの先端にしたいので、
きちんと計算して切断寸法を出します。
先ほど測った切断寸法で切断します。
材質はアルミ+樹脂なので、アルミ用の切断機を使って切断しています。
端部Rキャップを片側のみに取り付けます。
片側のみに取り付けた方が、後が楽なので。
ビームを入れたらボルトを締めておきましょう。
もう片側に端部Rキャップを取り付ければ、
ほぼ完成形になってきました。
ここまでくれば後は細かい作業。
トップストレートブラケットにテクスネジを打ちます。
テクスネジを付けたらビームの下に溝フタを取り付けます。
ちょっと大きめのハサミで切りながら取り付けて行きます。
(溝フタはビームに同梱されている)
これでビームの取り付けは完了です。
後は、柱の天端仕上げをすれば完成です。
後少し!
コンクリート天端(てんば)仕上げ
後は柱を立てたところの天端仕上げをしましょう。
仕上げ用のモルタルを作ります。
砂2、セメント1に水を加えて作ります。
完成
以上で完成となります!
これで補助手すり、グリップラインの取り付けは完了です。
今回は柱2本だけで、あまり長くない手すりの取り付けだったので簡単に終わりました。
手すりの取り付けは、コア抜き機、切断機、インパクトドライバーなど、
結構道具が必要になってくるので、DIYでやろうと考えている方は道具を揃えるのが一番大変かもしれません。